歴史を体感できる珍しい博物館

日本文化の形成をアジア史的観点から捉えるという事がコンセプトとなっている九州国立博物館は、博物館としては珍しく、体感する事で様々な歴史を学べるという博物館です。
子供たちが遊んで、楽しみながらその歴史に触れることができる体感型の魅力ある博物館は、2005年10月太宰府天満宮裏、同宮所有である丘陵地に建設された博物館です。

この九州国立博物館は、東京、京都、奈良という三つ地域にある国立博物館とは違う面を持っています。
これら三つの博物館では、美術系展示物が多いという特徴があるのですが、九州国立博物館は歴史系の博物館として作られています。

九州は古くからアジアと日本を結ぶ玄関口という役割を果たしてきたため、日本文化のなりたちや特徴について、アジア史を通してとらえようとする、他の博物館とはまた違うコンセプトを持っているのです。
旧石器時代から開国に至るまでの日本文化形成を、歴史的背景を踏まえながら体感できる、他に類をみない博物館です。

九州に暮らす人たちの夢の実現となった博物館

明治32年、美術行政家、また思想家として活躍していた岡倉天心が提唱した「九州に博物館を」という夢が、やっと実現したのは平成17年です。
この年、地域の人たちが粘り強く行ってきた活動によってようやく実ったのが、九州国立博物館だったのです。

九州国立博物館の設置費用は一部募金で賄い、16万㎡という敷地のうち、約14万㎡を太宰府天満宮より寄贈されるという形で、九州の人たちの夢を実現できました。
玄界灘をイメージしたという流線型の屋根、吹き抜けのエントランスなどそこかしこに、九州の杉の間伐材、を利用し、その中でも4000本もの数をくみ上げた天井は圧巻です。
九州国立博物館ではこうした拘りの建築についても、しっかり見学していただきたいのです。

地域のボランティア、市民と共に歩む博物館

九州国立博物館は海外からのお客様も多く訪れるため、外国語で博物館の説明を行うボランティアガイドが活動しています。
地域、市民と共に歩む博物館をモットーにしているため、ボランティアの方々、市民の方々の協力は不可欠です。

募集は3年に一度行われているのですが、毎回募集のたびに多くの方がボランティアをしたいと応募してきます。
県外からもこの博物館のポリシーに賛同し、参加されるボランティアもいるといいます。
地域の子供たちも積極的に博物館に関わり、博物館前には「大宰府 古都の光」という手作りの灯篭を設置するなど、市民と地域と非常に深く結びついている温かな印象の博物館です。

体験型展示室「あじっぱ」の魅力

1階にある展示室「あじっぱ」は日本と交流があった国の文化を遊びながら体験できるという、この九州国立博物館ならではの体験展示が魅力です。
常時展示されており、入場は無料、地域の小学生がふとこの展示室に遊びに来るという子供たちの遊びの中に、文化、歴史を感じるこの部屋がしっかり取り入れられているのです。
あじっぱというネーミングは、「アジアのはらっぱ」をもじったものです。

キャッチフレーズは「学校よりも面白く、教科書よりわかりやすい博物館」です。
親子で楽しめる展示品にお子さんでもわかる解説付きの「あじぎゃら」も人気です。